青木茂のリファイン建築(住宅その2)

今回は、愛知県豊田市にある挙母藩の藩庁であった七州城の城下町の伝統的な住宅街に位置する「N邸」(下の写真)の再生計画を紹介します。この既存の住宅は、築50年が経過した伝統工法の木造住宅であった。既存建物の大規模修繕と耐震補強、そして増築を手掛けた工事であった。施主の要望は、安全で安心できる建物にすることと、2世帯3世代住宅とすること、そして、城下町の伝統的な街並に調和することの3点であったと記している。



N邸既存2.jpg

既存建物は、過去に増築が何度か行われているために、敷地内の雰囲気が統一されていなうえに、採光や通風が十分に確保出来ていないなどの理由から、彼は、過去の増築部分を解体して、建設当初の建物を活かす計画とした。
基礎と土台をやり直すために、増築した部分の解体後、曳家(下の写真)により建物を敷地内で仮移転させ、既存の残す建家の基礎を新設し、土台を全て取り替えた後、新設した基礎の位置に再度曳家を行い移動した。

N邸既存曳家.jpg

既存建物の1/2以上の面積の増築を行って既存部と増築部の一体化することで、増築によるRC耐震壁で補強を行うことで、耐震性能を増し、安全で安心できる建物となっている。

N邸改修2.jpg

平面計画では、既存部の共用玄関から土間を抜けた位置に、各世帯の玄関を設け、中庭を介してお互いの生活を感じながらも、各世帯の独立性を確保する計画としている。


N邸改修3.jpg

リビングや個室・浴室等の水廻りは、2世帯共に南側に面するように配置し、採光と通風を確保するようにしている。

N邸改修内部1.jpg

浴室の扉をガラスドアにすることで、洗面所・脱衣室まで採光及び、通風も取れるようにデザインすることで、明るい空間をつくり出している。
中庭に面したヶ所にオープンキッチンを設置し、その前にダイニングを設けることで、日当たりが良く、通風によって住みやすいい環境を確保している。

N邸改修内部2.jpg

二世帯住宅のプライバシーの確保をするために、中庭を介して独立性をもたせ、視線によってコミニティの確保に努めている。

N邸改修中庭.jpg

外観は、前面道路にある格子戸のイメージを新たに木ルーバーによって表現する事で、街並との調和を図ったようである。

この記事へのコメント