安藤忠雄の住宅建築

安藤忠雄は、1941年に大阪府大阪市港区に生まれ、母親の実家の跡継ぎとして安藤家の養子となる。
大阪府立城東工業高等学校卒業後、24歳の時に4年間建築のために海外を放浪し、帰国後の1969年に「安藤忠雄建築研究所」を設立した。
彼の最初の住宅作品は、1973年に大阪市北区に完成した「富島邸」である。
この住宅を、1980年に彼の事務所として譲受けて、1981年から「大淀のアトリエⅠ」として生まれ変わった。1982年にⅡ期工事の増築が完了した。(下の写真)

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上の写真左側のコンクリートの色が変色している部分が当初の「富島邸」であり、譲り受けてⅠ期工事で、2階建の屋根の部分に全面ガラス窓の建物を増築し「大淀のアトリエⅠ」として使用した。その後、隣に曲面の建物をⅡ期工事で増築をした。さらに、1986年にⅢ期工事で3階屋上部分にかまぼこ型の屋根の建物を増築したが、「大淀アトリエⅠ」を解体して2001年に「大淀アトリエⅡ」として新築した。

大淀アトリエⅡ.jpg

1976年に、大阪北区に一躍有名にした代表作ともいえる「住吉の長屋」(下の写真)が完成した。

住吉の長屋.jpg

「既存長屋を2層分のコンクリートの箱に置き換えて、その箱を3分割したヴォイドとする構成だった。」、そして「中庭を挟んで、1階は居間と食堂・台所・浴室が、2階では子供室と主寝室が対峙し、それぞれの空間はブリッジと階段によって結ばれる」と述べている。(下の図)

住吉の長屋図面.jpg

吉田五十八賞の最終審査に「住吉の長屋」を訪れた審査委員長の「村野藤吾」は、「賞は建築家より、勇気ある施主さんに与えるべきだ」と言ったそうである。この住宅は、トイレに行くのに雨が降っていたら傘をさして行かなければならない。この町に住んだ経験がないと思いつかない発想かもしれない。
1981年に兵庫県芦屋市に「小篠邸」(下の写真)が完成した。

小篠.jpg

「この建物は、斜面に沿って並行配置された長さの異なる2本のボックスとその間をつなぐ階段状の中庭による構成され」ている。そして、4年後には斜面の反対の北側に半円形のアトリエを増築した。2006年には、南側の平屋建ての上に、「ゲストハウス」を増築している。
1983年には、神戸灘区に「六甲の集合住宅Ⅰ」(下の写真)が完成した。

六甲の集合住宅Ⅰ.jpg

「全体は、5.8m×4.8mのユニット基本単位として、シンメトリーの構成を基調とする。」急さ斜面に建てられた集合住宅である。その後、この斜面の隣にⅠ期の3倍の規模の「六甲の集合住宅Ⅱ」が1993年に完成し、1999年には敷く条件が平坦な場所に「六甲の集合住宅Ⅲ」が完成した。(下の写真)

六甲の集合住宅.jpg

左端から「六甲の集合住宅Ⅰ」、その隣が「六甲の集合住宅Ⅱ」、その上の高層棟、中層棟(屋上緑化がされている)が「六甲の集合住宅Ⅲ」である。
1993年には、千葉県船橋市に「李邸」(下の写真)が完成した。

李邸.jpg

「全体は、緑の庭の中に長く伸びる建物と、その表裏にとりつく壁がつくり出す、中庭空間を中心とする構成を持つ」、そして、2階のテラスの部分には二層分のサッシで囲まれたヴォイド空間が存在する。
1996年には、大阪市平野区に「平野区の町屋」(下の写真)が完成した。

平野区の町屋.jpg

この建物は、「四周を囲ってえられるヴォリユームの半分を屋外空間として、そのヴォイドを介した立体的な動線処理により2世帯の居住スペースのプライバシーを図る」ことにした。半分を空間にすることで、2世帯住宅の周りにコンクリートの塀に囲まれた居住空間があるように感じ、周囲の環境に影響されることがない。「住吉の長屋」に通ずるものがある。
2003年には、神戸市垂水市に「4m×4mの家」(下の写真)が完成した。

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防波堤をまたいで数10mの奥行の土地であるが、浸食されて5mの土地しか許可がおりず、建設可能な最大限の正方形平面を、地上4階建てまで積み上げた建物である。2005年に隣に「4m×4mの家Ⅱ」が、完成しましたが、木造建築で9年後に解体されて、現存していない。
2006年には、滋賀県大津市に「滋賀の住宅」(下の写真)が完成した。

滋賀の住宅.JPG

「建物は、敷地形状に沿った台形のヴォリュームと、その上に四方を跳ね出しにして載る同形のヴォリュームの2層の構成をとる」ように建てられた。
2013年には、兵庫県芦屋市に「芦屋の住宅」(下の写真)が完成した。

芦屋の住宅.jpg

この建物は、間口7m、奥行25mの敷地を生かし、南北方向に伸びる筒状の空間を2階レベルに設置している。彼の住宅建築は、コンクリート打ち放しと、大きな開口部又は、閉ざされた箱の中の中庭に対して開放された空間などが特徴的である。

今回は、「安藤忠雄の建築Ⅰ」、「Wikipedia」、他を参考に紹介しました。

今回は、ここまで!!

☆参考



建築家 安藤忠雄 -





posted by Bokusai at 04:45Comment(0)住宅